2018 Sotheby’s Auction of the year

“2018年は共演がミソ” パテックフィリップとロレックスは例年通りランクインする年となりました。
パテックフィリップはアスプレイやティファニーとのダブルネームが注目されており、
ファッション業界同様、"共演"ということがフォーカスされてブランドイメージを高めている印象です。
もちろんそれを支える複雑機構が満載なのも、2018年に注目されたポイントです。
そんなイマドキなサザビーズレポート2018年落札ランキングをご覧いただきます。 TEXT BY SHINSEI

  • 2018 Sotheby’s Auction of the year
  • 2018 Sotheby’s Auction of the year
    • 画像

    Vacheron
    Constantin

    (Ref.6263)

    A White Gold And Diamond-set Bracelet Watch,Kalla Duchesse

    この時計は2016年に発売された創業1755年のヴァシュロン・コンスタンタンのRef81750です。基本的にジュエラー時計であれば、この手の時計はクオーツにしておくのが主流ですが、流石はヴァシュロン。ジュネーブシールを獲得し、パワーリザーブ40時間のCal.1400を搭載しているので、名門時計らしさを演出しています。しかもこのキャリバーは名品パトリモニーでも採用されているのです。加えて宝飾店と肩を並べるほどの美しいダイヤモンドをエレガントに鎮座させています。ちなみにヴァシュロン・コンスタンタンのダイヤモンドウォッチは、熟練のジェムセッター1名が担当しています。

    落札価格 $458,712 / ¥59,895,600

    10 th
    10 th
    • 画像

    Patek Phillipe

    (Ref.5970)

    A Fine And Possibly Unique White Gold Perpetual Calendar Chronograph Wristwatch

    この時計は2006年に製造されたパテックフィリップのRef5970です。ケース径は40mmなのですが、様々な機能が搭載されています。ムーンフェイズをはじめ、閏年を指針表示、24時間表示サブダイヤル、永久カレンダー、30分計付クロノグラフなど様々な複雑機構を搭載。テンプは、1/5秒単位の高精度な時間測定を保証しており、毎時18,000振動のブレゲヒゲぜんまいが用いられているのもこの時計の大きな特徴です。このタイムピースは、同ブランドの歴史的モデルからインスピレーションを得ているデザインといえます。このプラチナのモデルは生産年数の短さも重なり、特に価値が高い時計です。

    落札価格 $509,680 / ¥66,370,800

    8 th
    8 th
    • 画像

    Rolex

    (Ref.6264)

    A Rare And Important Yellow Gold Chronograph Wristwatch With Registers Ref 6264 "Lemon Dial" Paul Newman

    ハイビート化された改良ムーブメントを搭載し、1965年頃より登場したデイトナ第2世代となるRef6264です。ケース径は38mmです。この2世代目は、僅か4年程で生産終了を迎えた短命なモデルとなっているので、とても希有な手巻きモデルです。それだけではなく、こちらの時計もあのポールニューマンダイヤルとなっています。さらには素材にイエローゴールドを採用しているので高級感を向上させている印象です。ゆえにとても味わい深い文字盤です。プラスチックベゼルにもかかわらず、ここまで個体の保存状態が良好なのは珍しいモデルと言えます。

    落札価格 $598,874 / ¥77,702,400

    8 th
    8 th
    • 画像

    Rolex

    (Ref.6239)

    Stainless Steel Manual Winding Chronograph Wristwatch With Pulsation Dial Circa 1967

    ロレックスのデイトナRef6239のパルスメーターです。計測表示のパンダフェイスに、水色のパルスメーター表記も、心揺さぶられる粋なデザインの一つです。加えてこちらも1963年頃から登場した初代デイトナとなる伝説のRef6239です。こちらのように、初代モデルの『UNITS PER HOUR』の表記は、12時から2時位置に刻印されています。ちなみにその後は、表記が3時位置に変更となっていますので、この時計が初代というのはここからも確認できます。また様々なブランドのクロノグラフモデルに採用されたバルジューCal.72をベースにロレックスが独自改良を行ったCal.722-1を採用しています。

    落札価格 $673,894 / ¥93,911,310

    7 th
    7 th
    • 画像

    Rolex

    (Ref.16516)

    A Gentleman S Platinum Daytona Automatic Wristwatch

    デイトナ誕生50周年を記念して2013年に発表されたプラチナデイトナですが、その前にも実は存在していたのではないか、と時計愛好家の間でまことしやかに囁かれていました。それがついに証明されたのが、こちらの文字盤が独特な輝きを放つプラチナデイトナ Ref.16516です。タヒチ産の黒真珠貝を文字盤にあしらい、市場に初めて登場した名機エル・プリメロ搭載のプラチナデイトナ。さらに今回のオークションにて世界に5本しか存在していないことも明らかになりました。そんな貴重品となればこの値段が付くのは納得のいくところです。

    落札価格 $714,000 / ¥99,248,400

    6 th
    6 th
    • 画像

    Rolex

    (Ref.6239)

    A Stainless Steel Manual Winding Chrongoraph Wristwatch With Registers And Bracelet Ref 6239 Circa 1969

    1963年頃から登場した初代デイトナとなるRef6239で1969年のモデル。こちらはコレクターが憧れを抱いているポールニューマンダイヤルです。俳優であり、レーサーでもあった故ポール・ニューマンが愛用したことから『ポールニューマンダイヤル』とも呼ばれています。特徴としてはやはり文字盤です。通常のインデックスの大きさとは異なり、それを最小限にして文字盤に独特の空間を与えています。結果としてミニマルで洗礼された印象に。インダイヤルの味わい深い焼け具合はまさに理想的で、トロピカルな雰囲気はより他とは一線を画く唯一無二のデザインへと昇華しています。

    落札価格 $777,356 / ¥107,831,988

    5 th
    5 th
    • 画像

    Patek Philippe

    (Ref.1579)

    An Important And Extremely Rare Stainless Steel Chronograph Wristwatch

    こちらはパテックフィリップのRef1579です。ケース径は36mm。素材はなんとステンレススチールなのにもかかわらず、この値段で2018年度サザビーズ オークション落札額第4位にランクイン。理由はとても簡単でこの世に存在しているこの時計は、たった7本しかないからです。先ほど述べたRef2499は、349本しか生産されていないというだけでもかなり希少ですが、それと比較してもこれほどの生産数の少なさは珍しく、ともするとこの値が付くのもご納得いただけるはずです。2018年度のサザビーズ オークション落札額1位から4位までパテックフィリップのブランドで独占していますね。

    落札価格 $917,424 / ¥118,172,400

    4 th
    4 th
    • 画像

    Patek Philippe

    (Ref.5002P-001)

    A Gentleman S Platinum Double Dial Manual Winding Wristwatch With Twelve Complications

    18Kの彫金仕上げでエレガントな化粧箱の中にある時計は、時計の王様パテックフィリップです。極上の贅をなしたのは時計も同様。この時計は2001年に発表されたパテックフィリップの中でもっとも複雑な文字盤です。しかも両面文字盤でトゥールビヨンを搭載。時刻表示の他、北半球の天空星座図を表わし、月の軌道も示します。機能はそれだけではとどまらず、ミニットリピーター、トゥールビヨン、永久カレンダーの三大複雑機構など、機構が満載。ケースの横側にはカラトラバの紋章も刻印されているので、芸術性や機能性などすべてにおいて頂点とも言うべきアート作品です。

    落札価格 $1,020,000 / ¥141,037,200

    3 rd
    3 rd
    • 画像

    Patek Philippe

    (Ref.2499)

    A Gentleman S 18K Pink Gold Manual Winding Wristwatch

    こちらもパテックフィリップRef.2499です。6時位置にあるムーンフェイズには"TIFFANY&CO."と刻印があります。実は、ティファニーとパテックフィリップの関係性は密接です。1849年に懐中時計の供給を開始して、1851年にはパートナーシップを結んでいるのです。ジュエリー界と時計界の雄がタッグを組んで生まれたこちらの時計は、両者が追求したエレガントな雰囲気を見事に醸し出しています。加えてインデックスのカッティングはまさに造形美。発売されたこの名機の主なケース素材はイエローゴールドの物が多いのですが、こちらはピンクゴールドとなっています。

    落札価格 $2,486,250 / ¥341,275,200

    2 nd
    2 nd
    • 画像

    Patek Philippe

    (Ref.2499)

    Yellow Gold Manual Winding Perpetual Calendar Chronograph With Moon Phases Circa 1952

    2018年度、サザビーズオークションでの落札額1位は、1952年製のパテックフィリップ Ref.2499です。このリファレンスと言えば1950年の販売開始から約35年に渡り世に送り出された時計なのですが、わずか349本ほどしか生産しておらず、単純計算だと1年に10本ほどの生産数になるので希少性は納得のところです。加えてRef.2499の第一世代と呼ばれる逸品なので、スクエアプッシュボタンも特徴的。文字盤には英国ご用達のロイヤル・ワラントを獲得している創業1781年の老舗ブランド「アスプレイ」の名が刻印されているなど計り知れない希少価値を秘めています。

    落札価格 $3,220,815 / ¥442,516,365

    1 st
    1 st