実用機能を落し込んだ斬新なデザイン”エクスプローラーⅡ”
さらなる高みへ挑む新たなコンセプト”Ⅱ”の開発。エクスプローラー開発後もロレックス社の挑戦は続いていた。その冒険へのスピリットは、洞窟や極地といった昼夜の区別がつかないような過酷な環境下での使用という新たなコンセプトを生み、エクスプローラーⅡを誕生させたのだ。
「24時間表示」という明確な意図を具現化
エクスプローラー誕生から18年が経過した1971年、洞窟や極地での探検という新たなコンセプトをもとに、ロレックスは、”エクスプローラーⅡ”という冒険時計を世に送り出した。
そのデザインは、長いロレックス史の中で異端とも思えるほどデザイン的な挑戦が行われており、デザイナーの意図がはっきりと伝わってくるものだった。
昼夜の区別をつけるために採用された24時間針は、同時期に販売されていたGTMマスターのものを流用するのではなく、エクスプローラーⅡ専用にデザインされ、時分針に関しても当時のスポーツモデルではスタンダードになっていたベンツ針ではなく、ペンシル針が採用された。さらに指針全体に白いペイント、根本部分には黒いペイントを施すことで、ダイヤル上に夜光部分を浮かび上がらせる”ファントム効果”も取り入れられた。
ダイヤルのインデックスには、バーとドット型の組み合わせではなく、12時位置のトライアングル以外は23個のスクエア型が配置された。ベゼルには、24時間スケールが刻まれ、徹底的に24時間表示にこだわったデザインになっている。
この1970年代のトレンドと機能性を融合させたデザインは、現在でも色褪せることなく輝きを放っている。