ベゼルの開発と進化
#Submariner
経過時間を簡単に確認できる回転ベゼルを、時計界でも最初期となる1953年に初代サブマリーナ―とターノグラフに搭載したロレックス。さらに、ダイバーたちの安全を考慮して、1978年には逆回転防止ベゼルを開発した。
運針の逆方向にしか回せない安全装置 “逆回転防止ベゼル”
ロレックスで初めて回転ベゼルを搭載したのは、1953年のターノグラフとサブマリーナーだが、特に後者はダイバーズウオッチの装備品として重要な役割を果たし、1978年の逆回転防止ベゼルへと進化した。シードゥエラーRef.16660に初搭載され、サブマリーナ―には1979年に登場したRef.16800に初めて導入されている。
逆回転防止ベゼルとは、文字通り、一方向にしか回らない回転ベゼルのこと。潜水中に何かにぶつかるなどして動いても、潜水経過時間を少なく見誤ってしまわないよう、針金タイプのストッパ―を利用し、時計の運針とは逆方向にしか回転しない安全装置を備えている。
GMTマスターのような使い方なら、左右両方向に回転できた方がスピーディに操作できる。だが、ダイバーズウオッチとしては操作性より安全性の方が優先されて当然だろう。ストッパーの構造も進化し、現在ではケースの4カ所に突起状の装置がセットされ、これがベゼルの裏側にあるメタル製の段をなぞる形態だ。ちなみにこのギザギザの山を越えるときの衝撃が、ベゼルを回したときのクリック感になって手に伝わっている。