アンティークロレックス「サブマリーナ Ref.5513」とは?名機を語るうえで知っておきたい3つのポイントを紹介
サブマリーナのRef.5513といえば、アンティークロレックス市場のなかでも屈指の人気を誇るモデル。約30年という長い製造期間があるためリリース時期によってディテールや個性が異なり、各世代ごとにファンがいるのが特徴だ。今回はロレックスの「サブマリーナ Ref.5513」にフォーカスし、その魅力を紹介!
夏の日差しに映える高級時計といえばサブマリーナ!洒落者の間ではヴィンテージディテールでさりげなく差別化するのがお約束!?
ダイバーズウォッチの代表格であるサブマリーナは、サマーウォッチとして最適だ。夏のシンプルコーデの洗練された雰囲気はそのままに、小物使いでスタイリングの格上げを狙うなら、サブマリーナの取り入れは有力な選択肢になるだろう。毎年6月に開催される夏のピッティ ウオモでも、シンプルなスタイリングの腕元にサブマリーナをセットしている洒落者の姿が散見された。OTOKOMAEスナップに頻繁に登場する洒落者にインタビューしてみると、差別化のためにサブマリーナのヴィンテージモデルを愛用しているという話も。現行モデルの魅力ももちろんあるが、個性を出すためにあえてヴィンテージモデルをチョイスするという選択肢は多いにアリといえるだろう。
アンティークのサブマリーナといえば“Ref.5513”!製造時期によって多様な個性を持ち合わせるロングセラーモデルの魅力とは?
サブマリーナのRef.5513は、1962年に誕生したモデル。リューズガードを備えた40mmケースで、サブマリーナの第4世代に分類される。生産期間が約30年間とロレックスのなかでも特にロングセラーとなったモデルで、長い製造期間のなかで幾度ものマイナーチェンジが行なわれた。そのためダイヤルバリエーションが多く、同じRef.5513でも製造年によって異なる個性を持ちあわせる。たとえばインデックスにはメタル枠の「フチなし」と「フチあり」に大別。前期型のフチなしダイヤルでは、ミニッツサークルやミラーダイヤル、メーターファーストなどの個性的ディテールが存在した。また、初期生産分のケースには、先端が鋭角でシャープなラインのポインテッドクラウンガード(PCG)を搭載。このように同じリファレンスナンバーでもひと括りにはできず、年代によってさまざまな希少価値を備えている。
ロングセラーのRef.5513は製造時期や特徴によってマニアからの呼称が異なる!?
Ref.5513は1962年の初期モデルから最終E番に至るまで、マイナーアップデートを繰り返してきた。Ref.5513の搭載ムーブメントは当初Cal.1530だったが、発売翌年に振動数を19,800に改良したCal.1520へと変更。1989年、毎時28,800振動数を誇るCal.3000を搭載する後継機種Ref.14060が登場したことで、Ref.5513は1990年頃に生産終了となった。実に30年弱にわたり製造がされていたことで市場流通数は豊富だが、時間の経過とともにコンディションに優れたモデルは年々減少傾向となっている。個体によってはまだ価格が上がっておらず手を出しやすいものもあるため、今後の資産として今のうちに入手しておくのもオススメだ。下の表は、製造時期による個体ごとの特徴と呼称をまとめたもの。製造時期や特徴によって、マニアの間で親しまれている呼称も変化する。
製造時期 | 呼称 | 特徴 |
---|---|---|
1963年頃 | ミニッツサークル | インデックス外周に円状のライン |
1965年頃 | ミラーダイヤル | 鏡のような艶を持つ文字盤 |
1967年前後 | メーターファースト | 文字盤の表記がメートルから始まる(200m=660ft) |
1967年前後 | フィートファースト (別称:下サブ) |
文字盤の表記がフィートから始まる(660ft=200m) |
1970年代後半 | マキシダイヤル | 大きいドットインデックス |
1970年代後半 | ロリポップ | 目盛りとインデックスが密接し棒付き飴(ロリポップ)に見える |
フチあり後期型 | スパイダーダイヤル | 文字盤に蜘蛛の巣のようなクラック(ヒビ)が入る特殊な経年変化 |
上記のように、一口にRef.5513と言っても種類は様々。前期型の「フチなしダイヤル」の時代にはメーターファーストやロリポップのようなさまざまな個性が、1985年以降の「フチありダイヤル」になってからもスパイダーダイヤルのようなファン垂涎の個性が存在する。余談としてRef.5513は日付窓のない「ノンデイト」のモデルだが、1965年には日付表示が付いたサブマリーナデイト Ref.1680が登場し、併売された歴史も。見た目が似ていてモデルを混同してしまう場合もあるため、サブマリーナの購入を検討する際は以上の点も合わせて留意しておきたい。
サブマリーナ”Ref.5513″を語るうえで特に注目すべきポイントはこの3つ!
様々なバリエーションを誇る「Ref.5513」。全てを把握することに越したことはないが、そう簡単に区別できない奥深さを備えているのもマニア心をくすぐるひとつの要因だろう。つづいては数ある「サブマリーナ”Ref.5513″」のなかでも、語るうえでハズせない注目ポイントを3つ紹介。
サブマリーナ”Ref.5513″の注目ポイント①「世代を見分けられる“シリアルナンバー”」
アンティークロレックスの製造年を判別するなら、まずシリアルナンバー(固有番号)を確認するのがセオリー。2010年以降はアルファベットのランダム構成になっているため判別できなくなったものの、それ以前のものであればシリアルナンバーから製造年が推定できる。元々は数字のみのシリアルナンバーだったが、1987年の後半からはアルファベットと6桁の数字でシリアルナンバーが付けられるようになった。アルファベットは「ROLEX」のOを除く頭文字が当初使われており、X以降はランダムにアルファベットが使われている。Ref.5513においても、数字の桁数やアルファベットとの組み合わせから判別が可能だ。
製造年 | シリアル | 備考 |
---|---|---|
1927年〜 | 21691~ | 数字5桁 |
1941年〜 | 106047~ | 数字6桁 |
1965年〜 | 1259699~ | 数字7桁 |
1987年~ | R000001~ | R+数字6桁 |
1989年~ | L000001~ | L+数字6桁 |
1990年~ | E000001~ | E+数字6桁 |
1991年〜 | X000001~ | X+数字6桁 |
なかでも「E番」のサブマリーナ“Ref.5513”は滅多にお目にかかれない極レア品!
上の表からわかるように、1990年頃に生産終了となったと言われているRef.5513の最終シリアルナンバーは、アルファベットのEから始まるもの。そんなEから始まるシリアルナンバーが刻印されたRef.5513は、生産終了ギリギリに製造されたモデルとして知られ、流通数は僅少と言われている。非常に希少価値が高く、アンティークウォッチ専門店でも取り扱いがあるところはほんの一握り。購入はおろか、現物にお目にかかれることすら難しいと言っても過言ではない。ヴィンテージのサブマリーナを探す際、こんな希少モデルも取り扱うショップであれば信頼を置いてまず間違いないだろう。
サブマリーナ”Ref.5513″の注目ポイント②「針やインデックスの色焼けはアンティークロレックスならでは」
針とインデックスの「焼け」は、アンティークロレックスの醍醐味のひとつ。この色焼けの原因は諸説あるが、蓄光塗料にトリチウムが使用されているためという説が有力とされている。トリチウムは1960年代以降から1990年代後期まで幅広く使用されていた。現在はロレックス独自の夜光塗料であるクロマライトを採用している。現行モデルを長年使い込んでもこのような経年変化を遂げることは考えづらいため、年々プレミア価値が上がっているのは納得のところ。文字盤の6時位置にSWISS-T<25と記載されているのも、オールトリチウムのサブマリーナノンデイトならではの特徴だ。
サブマリーナ”Ref.5513″の注目ポイント③「文字盤やラグのスマートさは現行サブにない魅力」
Ref.5513は現行モデルと比べると針やラグが細く、繊細で上品な雰囲気に仕上がっている。文字盤も現行モデルが4行のフォーライナーであることに対し、Ref.5513は「SUBMARINER / 660ft = 200m」のツーライナー表記ですっきりとした印象だ。現行よりも少し落ち着いた雰囲気のサブマリーナをお求めなら、アンティークモデルの購入を検討するのがオススメだ。
極レアE番のサブマリーナ“Ref.5513”もストックする「コミット 銀座」なら運命のアンティークロレックスに出会える可能性大!
今回紹介した幻のE番サブマリーナ“Ref.5513”をストックしているのが「コミット銀座」だ。アンティークから現行まで、幅広い種類のサブマリーナを常にストックしているため、運命の一本に出会える可能性大。他にもヴィンテージロレックスのデイトナやシードゥエラー、GMTマスターなど、喉から手が出るほどマニアが欲しがる激レア個体を取り扱っているため、気になる方はぜひ一度足を運んでみてほしい。
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