SUBMARINER
5514
"comex"
ロレックス サブマリーナ COMEX オールトリチウム
Ref.5514 Serial.52番台(1977年頃製造)
Cal.1520 巻きブレス9315/FF380
“Not For Sale”
コメックスモデルは、ロレックス社がフランスのダイビング会社コメックス社のオーダーを受けて製作した特殊モデルで、特別オーダーの証としてダイヤルには”COMEX”ロゴが印刷されております。
こちらはRef.5513の改良モデル”Ref.5514”シードゥエラー/Ref.1665の開発段階で1967年頃に誕生しました。
Ref.5514はロレックスがコメックス社のために固有のリファレンスナンバーを発行した超希少モデルでございます。
ケースサイド9時位置にはRef.5513にはないヘリウムエスケープバルブを搭載。
裏蓋にはROLEX・COMEX・支給ナンバー・王冠マークが刻印されております。
Ref.5514の支給ナンバーは3桁のみで、こちらビッグナンバーの8百番台の刻印がされております!
オールトリチウムのこちらの個体は、ダイヤルコンディションは非常に良く絶妙な針錆が雰囲気抜群の個体です。
マキシインデックスもキレイなクリーム色に変化しております。
滅多にお目にかかれないサブマリーナCOMEX”Ref.5514”。
現在コミットではRef.1665やRef.16600のCOMEXも所有しております。
販売商品ではございませんが店頭にて展示しておりますので、是非ご覧下さい!
Mini Column
プロダイバーたちの意見を開発に活かし、革新的な飽和潜水対応モデルが誕生した
フランス/マルセイユで1961年に創業した世界最大級の潜水専門会社「コメックス」とロレックスが共同開発したヘリウムガス・エスケープ・バルブ搭載のサブマリーナー。バルブの開閉はなく、ケース内に入り込んだ不活性ガスを自動排出する。
コメックスとの出会いが史上初のバルブを生んだ
各国軍隊が採用してきた実績が裏付けるように、古くからサブマリーナーの性能は業界随一だった。もちろん、プロダイバーからの信頼も厚く、フランスの潜水会社「コメックス」との結びつきは有名な話で、その協力関係からシードのルーツとなるダイバーズが生まれた。それが別注のサブREF.5514だ。
元々市販品と同型のサブマリーナーを装備品としていたコメックスだったが、大深度潜水からの減圧時または浮上時にサブの風防が破損する事故が多発した。原因を調査すると、飽和潜水に用いるヘリウムと酸素の混合ガスでの加圧時にケース内部にガスが入り混んでしまい。これが減圧されることで体積が増してケース内で逃げ場を失う。そして圧力がかかって風防が割れたり、吹き飛んだりした。そこでロレックスは世界初のヘリウムガス排出バルブを開発し、コメックス納品用に搭載。潜水士たちを悩ませた現象は終息を迎えた。
今や他社でもバルブ付きダイバーズのラインナップはあるが、ロレックスとコメックスによるエピソードがなければ、ここまでに至らなかっただろう。その意味でもRef.5514の歴史的価値は高いと言える。